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未来・「2362」
さん
  
  
3回目のセッションは、今までとは全く違う世界を体験することになった。
空間にポカリと浮かんだ、金色の輪のようなものが見える。
突然、背中に小さな羽が生えているような感覚。
余りに漠然としたイメージを言葉で表現するのを、躊躇してしまった。

辺り一面、雲の世界。今とほとんど変わらない私の姿が見える。
白い聖歌隊のような服を着て、一列に並んで順番を待っている。
薄暗く、重い雰囲気。グレーの色彩。
どうやらこれから新しい人生に向かうところ・・・
肉体を持ち、この世に生まれることは大変だと感じている。
気が重いけど、仕方が無いといったところ。

鉄製の階段を昇る。カンカンと音が周囲に拡がってゆく。
とても静かで、荘厳さと神聖ささえ感じさせる。
今にも泣き出しそうな空と私の心情は、良く似ていた。
踊り場と雲以外何も無い空間、天を仰いで胸を張り、深く息を吸い込む。
次の瞬間、躊躇うことなく頭から一気に飛び降りた。

産まれたばかりの赤ん坊の姿。
おじいちゃん先生と2人の看護師が見える。
感動しつつ、汗ばんだ母の顔。
こうして、私は誕生した・・・

映像が変わって、また今の私の姿。
目の前には、最初に見た金色の輪がある。
傍らにはギリシア彫刻の様な、天使的な存在がいる。
男性的なイメージの、私を守り、励ます存在。
名前は?と尋ねると、ハッキリわからない。
けれど、ミカエル・・・と感じた。

再び場面は変わり、目の前に宇宙空間が拡がっている。
その空間の中では、肉体でなく意識として存在している。
先生に時代を聞かれ、出てきた数字は「2362」。
どうやら、未来の私の様子。ちょっと戸惑い、混乱した思考が頭をかすめる。
私は、宇宙空間にいる。
姿は無くとも、その存在をしっかり感じている。
宇宙では、肉体を持たなくても存在できる。
けれど、必要であれば肉体を持つこともできる。
例えば、地球を旅する様な・・・そんな時は、肉体を持てる。
時間と空間を越えた、移動の手段や技術を持っている。
そう、宇宙人という感じだ。
以前、映画で見た「コクーン」の世界。

私は依頼された仕事をしているようだ。
カプセルの中に、透き通ったオレンジ色の肉体が
無色透明で粘り気のある液体と共に入っている。
様々な次元に対応できるよう、研究・保管されているボディ。
私達が宇宙旅行をする際の、意識が入る肉体スーツのようだ。
何かそれに関わることを、どこかに報告に行った。

見えてきたのは、小さな惑星。青いガスのようなものが周りに漂っている。
とても高い知的なエネルギーを感じる。
地球でいう長老や賢者の意識レベルの方々が、存在している惑星。
名前は?と聞かれ、ピンときた言葉はアンタレス。(本当かしら・・・?)
ここには、3度来たことがある。
1度目は、前述のスーツに関する報告。
2度目は、木星の地質・エネルギー体についての調査に関する報告。
3度目は、何かの助言を仰ぎに相談?
木星の表面は、ベージュ色の岩盤で覆われていた。
その内部には、意識体が存在する。
どれも詳しく知ろうとすると、頭が痛くなり言葉がでてこない。

未来の私は、依頼があれば任務を遂行する意識存在。
まるで、宇宙の自衛官のようだ。
知的レベルは別としても、感覚的には今の自分とほとんど変わらない。
アンドロメダ銀河に属し、そこで仕事をしている。そんな感覚だ。
地球の様子も覘いてみた。
都市の技術発展は、素晴らしいものがあった。
科学の進歩で、宇宙空間に出ることは容易になっているが、
それは、肉体で乗り物に乗るというレベルで
テレポーテーションができる人は、ごく限られた小数。
地球の発展に手を貸す、別の惑星からの存在がたくさん出入りしているようだ。
彼らを宇宙人とするならば、ここに住む人々は地球人と呼べる。
つまり国籍の感覚が、惑星レベルに広がっている。

都会と田舎の差は、そこに境界線があるかのごとくハッキリとしていた。
都市には自然を感じさせるものが見えず、近代的な建物ばかり。
田舎には都会的なものは見あたらず、美しい自然が溢れている。
それで地球のバランスは取れているのだが、
今後その境界を変え、もっと調和させる必要を感じた。

詳しく見ようとすればするほど、頭が痛くなるので、
ただ見えてくるものを話していくことにした。

次に見えたのは、最初に見た金色の輪だった。
目の前に浮かんでいるその輪から放たれる優しいエネルギーに、
心地よさと神秘的な魅力を強く感じた。
その輪の中に入りたい!そんな想いが溢れてくる。
前述の天使的存在を、再び近くに感じる。
3つの物体の映像が、ひとつひとつ目の前に現れた。
「金色の輪・りんご・虹は、これからのあなたへのシンボルです。」
そんな声なき声をしっかり感じる。

金色の輪には、約束という意味が含まれているようだった。
それが何の約束なのか、さっぱり思い出せない。
頭が痛くなってくる。
「それは、産まれる前からの大切な約束で、
今生で果たすべく、任務へのカギを握っています。
今は、頭のレベルで理解できなくていいのです。
ただ、このシンボルを覚えていて下さい。
2年後には、肉体を持ったあなたにもわかり始めます。
そろそろ、その為の準備が動き始めるのです。
任務を遂行するにあたって、仲間がいます。
まずは、3人。そして最終的には、5人になるでしょう。
まだ会ったことのない人物ですが、必ずあなたの人生に現れます。
だからその任務については、焦らずもう少し待っていて下さい。」
そして、声なき声は消えた。

任務?!大切な約束?!使命?!
そのミステリアスな響きに、一気に思考が動き出す。
任務と聞いて急に、子供の頃に大好きだった「ゴレンジャー」を思い出した。
5人だから、ゴレンジャー・・・正義の味方ゴレンジャー・・・
私の未来は、ゴレンジャーの一員なのか???
と思ったら、おかしくなって笑ってしまった。
その吹き出し笑いと共に、3回目のセッションは終了した。

目を開けて部屋に戻ると、やはりどこか違うところにいたという感覚がしてくる。
今までのセッションと違って、理解不能な部分も多く、少し頭が重い。
未来の存在や宇宙の仕組みを、今の私の頭で理解するには無理があるのだろう。
実は数日前、宇宙に向かって問いかけていた。
「私はなぜ生まれてきたのですか?何をする為に、ここにいるのですか?
もっと私にも分かるように、ハッキリと具体的に教えて下さい!
その為には、宇宙のサポートが必要で〜す!!」
と叫ぶように無言で強く祈っていたのだ。
だから今日のセッションは、その答えだったのかもしれない・・・
「今は何も見えなくても、あなたが感じている仕事に必ず辿り着きますよ」
そんな風に捉えたら、「何事もタイミングがあるんだよ・・・」と少しホッとできた。
感覚的に体験したが、それを言葉にして整理するには少し時間がかかりそうだ。

帰ってからアンタレスという星について、調べてみた。
「蠍座の首星。極大光度1.0等の変光星。赤色巨星の代表。」とあった。
小さい惑星でもなく、青いガスが漂っている訳でもなかった。
私が体験した世界は、一体何だったのだろう?創造の産物だったのかしら?
う〜ん、そんな疑問がやはり湧いてきてしまう。
宇宙に対する詳しい質問をされると言葉に詰まり、考え込んでしまった。
けれどあの宇宙空間での感覚は、やはりリアルだった・・・
具体的な説明ができなくても、その空間を体験する為に未来を見たのかもしれない。

セッション帰りの電車の中、正面に座っていた女子高生が目に入った。
ふと見ると、制服の胸元に輪がぶら下がっているのだ。
胸元で光るブルガリのシルバー製の輪を見つけた途端、
今日のセッションとの不思議なシンクロを強く感じた。
やっぱり、何か約束があるのかもしれないな・・・
そんな想いをいだきながら、家に帰った。

  
 

未来・・・・ Wさんの世界。
今世での使命に向かい進んでいく事で、さらにクリアになっていくことでしょう。