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長かったトンネルを抜けて
FK さん
 
 私は心身ともにとても疲れていました。
20代から数十年にわたる数々の原因不明の不調感、また離れて暮す両親の老後も私に重くのしかかり、何かに救いを求めたいと、先生にメールを差し上げたのです。三回のセッションを通じ、いろんなことがわかったように思います。

一回目の体験

 最初に私が見たのは、お寺の石段に背をまるめて腰掛けている50歳の男性でした。名前は「よしぞう」さん。
ひげぼうぼうで、がっちりした体をしたその人は私だったのです。
ぼろぼろの着物にミノのようなものをまとい、心の中は深い絶望、孤独、悲しみ、あきらめ、そんなもので一杯でした。

 時間をさかのぼってみると、5歳の私(よしぞう)は古びた農家に父親と住み、近所の二人の女の子と仲良く遊んでいます。
その女の子の一人は私の現在の継母でした。

 よしぞうさんは幼い頃から父(今生の父)と仲が悪く、性格は粗暴で周りとケンカばかり繰り返し、ついに家を飛び出しました。
目的があったわけではなく、ただ父親から逃げたかっただけのようです。

 たどり着いた先は、山向こうのおばあさんが一人で暮らす寂れた田舎の民家でした。
見知らぬ私におばあさんは優しく接して面倒を見てくれました。
私はおばあさんの手伝いなどをしながら、なんとか生きていきます。
そのおばあさんは、私の今生の亡くなった実母でした。
 
 しかし、よしぞうさんはその土地でも人と争うことばかりして、ある日、道で出会った町人(今生の主人)とささいなけんかから首の絞めあいになり、殴って殺してしまったのです。それから途方にくれてお寺にたどり着き、石段に腰をかけ、どうやって死のうかと考えていたのでした。そしてお寺の木に縄をかけ、首をつって苦しみながら死んで行きました。

 「よしぞうさん」は自分が死んだことがわからなくて、今でも私の中で苦しんでいたようです。そして彼は現在まで私の中に留まって、私の心に寂しさや、わけのわからない寂寥感を与えていたそうです。
首を吊ったときの苦しさは、私がこれまでに時々感じていた、心臓の発作が起こるときの苦しさと同じでした。

 彼が私に残したメッセージは「人と仲良く幸せに暮らすように。人生を無駄にしないように」というものでした。
そして彼は光の中へ旅立っていきました。

 私が過去世から現実に戻ってきて目を開けたとき、先生が「すごく元気になってる」と言ってくださいました。
確かに気持ちは晴れ晴れとしていましたが、先生には私のエネルギーのようなものが以前と違って見えたのでしょうか?
光に満たされて輝いていました。最初にお会いしたときは、よしぞうさんがお寺の境内に背を丸めて座っている姿と同じでした。彼が光に帰った後、FMさんは明るい笑顔に変って背筋も伸びていました。

 不思議な体験でした。あれからよしぞうさんの顔を思い出すとき、彼はいつも笑顔です。そして私の中に、頑張って生きていこうという気持ちが起きてきました。
 主人とは価値観の違いはあるけど、認めていこうと思います。
離れて暮す親は疎ましい存在でしたが、急に自分から会いたくなって、高速バスのチケットをすぐに取りました。

 二度目、三度目の体験も不思議なものでしたが、私にはいつも「人を愛しなさい」というメッセージが贈られるように思います。
先生、ほんとうにありがとうございました。
 長い間の重苦しさを忘れたように、ヒーリングが終わった後FKさんは「仕事を探さなくては・・」と、元気な笑顔を見せてくださり本当に嬉しく思いました。FKさんの中からはパワーが溢れてくるのを感じました。
FKさんが見た1年後の自分は・・・、たくさんの人々の笑顔に囲まれ、元気に、はつらつと働いていました。